「終価係数」ってなに? 資産運用の基本「複利運用」を理解しよう

FP

FPの勉強を始めるとテキストでも早い段階で、「6つの係数」なるものが出てきます。6つの係数を覚えるのは大変ですが、今日は、その中でも重要でわかりやすい「終価係数」を見ていきましょう。

それでは行ってみよう!

複利運用

「終価係数」とは、元本を複利運用した場合の、元利合計を計算するために使います。

まずは、複利運用の理解が必要ですので、下記の例を見てみましょう。

手元に100万円があった場合、運用利回りが4%とされる金融商品を購入した場合の5年後の元利合計を計算してみましょう。

1年後に4%の利子がつくということなので、1年後の元利合計は、104万円となります。

これを計算すると、100万円 × 1.04=104万円ですね。

さらに1年後(2年後)は?

1年後には、104万円ですので、これに1.04をさらに掛けることになります。

104万円 × 1.04=108.16万円

元本から計算を振り返ると

100万円 × 1.04 × 1.04=108.16万円

式を変形すると、100万円 × 1.04=108.16万円となり、乗数が年後と一致します。(ここでは年後)

つまり、5年後は、100万円 × 1.04???となるわけですね。

答えは、100万円 × 1.04121.665万円となります。

単利運用と複利運用

上記のように、1年後の利息も運用に入れ、元利合計で資金運用を行うことを複利運用と言います。

一方で、利息を運用に入れないことを単利運用と言います。上記例では、毎年4万円を受け取りますので、

4万円 × 5年=20万円(利子合計)

100万円(元本)+20万円(利子合計)=120万円となります。

利息を運用に組み入れた方が、約1.7万円多くなるということです。

例では、5年のみの運用でしたので差は少しでしたが、10年だと約8万円、20年だと約39万円の差となり、雪だるま式に資産が増えていくのが、複利運用の特徴です。

「終価係数」

さて、先ほどは、5年後の元利合計を求めました。これが、10年後ではどうでしょうか。

式で表すと、100万円 × 1.0410???

さらに、運用利回りが、2%の金融商品ではどうでしょうか。

式で表すと、100万円 × 1.02???

となりますが、

これを毎回計算するのは大変です。(←重要ポイント)

そこで、終価係数の出番です。

先程の「青アンダーラインの計算を先にやって表にしておきましたよ。」というのが、まさに

「終価係数」そのものなのです。

期間終値係数(計算)
1年1.020(1.02)
2年1.040(1.02
3年1.061(1.02
4年1.082(1.02
5年1.104(1.02
年利2%の終価係数

元本100万円があった場合、運用利回りが2%とされる金融商品を購入した場合の5年後の元利合計は、表の係数を利用して、次のように計算します。

100万円 × 1.104=110.4万円

ね、簡単でしょう!!

検定では、早見表が提示されるので、覚える必要はありませんが、6つの係数のどの係数を使用するかは正確に覚える必要があります。ただ、係数には特徴がありますので、ゆっくり考えれば、間違えることはないでしょう。

預金ではもったいない。投資信託などを利用して資産運用をしてみよう。

上記のように100万円であれば、運用利回りの良い金融商品を購入すれば、数年後には、資産を増やすことができます。

しかしながら、いわゆる銀行預金の金利は、利率の良いネット銀行でも0.20%程度と低いのが現状です。これでは、複利運用でも効果は限定的と言わざるを得ません。

一方、投資信託の平均金利は、3〜5%と言われています。

投資信託などを活用して、資産運用をしてみてはいかがでしょうか。

(※投資判断は自己責任でお願いします。)

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